東亜経済調査局を書いた新書を読みました
最近(2012年)に出たばかりの平凡社の新書、
「大川周明 アジア独立の夢」(玉居子精宏)を読みました。
■最近多い1900年代前半のベトナム本
この新書に限らず、最近は1940年代当時の日本軍人や、
通称大川塾の卒業生や、形は民間人だけれども任務を行う工作員の、
回想記やインタビューを元にした本がたくさん出ています。
時がたって当時の皆さんも80代90代になって色々なことを話せるようになったし
それを聞く人・読む人も出てきたわけですね。
■大川塾とは
*授業は謀略活動!
大川塾は通称で、正式名称は「東亜経済調査局」、あの有名な「満鉄」の付属機関です。
ベトナムだけではなく、東南アジアで工作活動をする工作員を養成したそうです。
この本によると付属研究所では、「語学」のほか「謀略活動」などの授業が行われたそうです。
007やスパイ大作戦(ミッションインポッシブル)ですね~。
*高い給料
リスキーな仕事ですが、給与も高くて、この本によると銀行員並みだそうです。
生活誌や活動費は支給で、きっと機密費も湯水のように使えるし・・・
給料は活動後に一括払いだそうですから、仕分けで有名になったJICA(ジャイカ)の
青年海外協力隊(2年240万円)かシニアボランティア(2年480万円)みたい。
ただし、学校出たてでいきなり高級ホテル生活をさせずに、
もっと普通の下宿に泊まらせて、大衆食堂で飯を食わせた方がいい
と別の本で書いている人もいます。
■内容紹介
「第4章 ベトナム・カンボジアの志士と密かに交わる」で、短いですがベトナムでの活動やかかわった人の言葉が紹介されています。