タックラムの幸運 自力文団の中で
ベトナムの作家 タックラムはルポから
小説まで多くの作品を発表していましたが、
1942年に亡くなってしまいます。
その後、彼と共に自力文団で活動をしていた彼の兄弟
また彼の姉妹や子ども達は、南部に移住(ジークーdi cư)します。
1954年ジュネーヴ休戦協定が締結され、ベトナムの国内では、
ベトミンを支持する人達は北に、そうでない人達は南に集まりました。
彼の兄ニャットリン南ベトナム(Chính phủ Liên hiệp Kháng chiến Việt Nam Dân chủ Cộng hòa)で外務大臣などを務めますが、1963年に自殺します。
1975年の南部開放後、タックラムやニャットリンの家族はアメリカに逃がれました。
そして現在はベトナム難民が多く住むカルフォルニア州ウェストミンスター(Westminster, California)などに住んでいます。
2013年には、ニャットリン死去50年、自力文団80周年を記念してウェストミンスターに遺族が集まり、記念セミナーが開催されました。
現在、ベトナムではタックラムの作品は、数多く出版され、高校の教科書ともなってます。
これは彼の視点が貧しい人々から離れていなかったという理由もありますが、抗仏戦争前になくなって、南にもアメリカにも行かなかったので、ベトナムで取りあげるのに、問題が少なかったという理由もあるかもしれません。