底辺の人を描くナム・カオの小説「チー・フェオ」
「チー・フェオの死 Chí Phèo」 著者:ナム・カオ Nam Cao
●あらすじ
ヴーダイ村にみなしごとして生まれたチー・フェオは、養親に死なれた後、村のならず者として、権力者に頼まれて、汚い仕事を引き受ける暮らしを続ける。みんなにきらわれるチー・フェオだが、病気の時、いき遅れた女性ティー・ノーにやさしくされ、彼女との結婚を考えるのだが、彼女の親族はそれを拒否する。チー・フェオは「自分を元の自分に戻してくれ」と権力者を殺し、自分も死ぬ。1941
●コメント
痛いっリアリズム小説なのですが、ヴーダイ村の世界に読者を引き込んでいくナムカオの筆は、本当にあざやかです。
現代世界文学の発見8 アジアの目覚め 「チー・フェオの死」 Chí Phèo
出版社:学芸書林 訳者:川本邦衛
チー・フェオの死 Chí Phèoホームページ