普通の人が書くベトナム戦争時代の短編集「炎の中で」

ベトナム戦争中の短編集「炎の中で―南ベトナム小説集」を読みました。
エスペラント語から翻訳した小説集で、他の戦争中の小説集と同じで、職業作家でない人が書いていて、少数民族の主人公などがでてくるところはおもしろいです。(ただし読み物としては、おもしろくないかもしれません)
「小さなサンダル」トゥイ・トゥ 残された子どものサンダルを見て、残酷さに気がつく
「蘇ったクック」フアン・トゥ Phan Tứ  元娼婦のクック(菊かな)の話
「夜の太陽」フアン・トゥ Phan Tứ  
「村に帰るVỀ LÀNG」フアン・トゥ Phan Tứ  いつもナモアミダ(ナンマイダ)と唱えている弱いサン老人が生きるために強くなっていく話
「兄と弟 HAI ANH EM」フアン・トゥ Phan Tứ  
「炎の中で」ボ・チャン・ナ 子供が生まれ、解放軍が恐くないことを知る話。
「イ・モイ」ホアン・レ 少数民族の兵士バナ族の話。
「ラ・ポン村物語」グェン・チュウナム
 ラ・ボン村は、昔はビア(花)と呼ばれていた。タ・ゴ山、タ・ゴ川のほとりは花でいっぱいだった。人々はどら、水牛、豚をたくさん持ち、花の刺繍をした。王様が無理難題を言ってきて、仙人に相談するとボンの木を植えろと教えられた。王様は行く先々でボンの葉にかぶれて逃げていった。ラ・ポン村は危ないとうわさができ、日本軍もフランス軍も恐れて近寄らなかった。という物語の後で、少数民族の女性アルオイのピーがポ・リエトをうまく兵士から逃す話です。
「イ・ホア」バン・タン 普段は血を見るのも怖いのに、勇敢になる女性の話
「タム・ホアン兵器工場」ラン・ドン タムホアンはおじさんの名
「煙幕」アン・ドゥックAnh Đức? クエ 敵に見つからないようにやりの血をぬぐう落ち着いた女性の話。
「アメリカ人の自覚」 タン・ザン・ルーゴー アメリカ人の捕虜が主人公でめずらしいです。
「まえがき」 チエ・ランヴィエン
アン・ドゥックwiki ベトナム語
ファントゥwiki ベトナム語
写真はハノイ国家大学ホームページより Bà Phan Thị Minh (chị gái của Phan Tứ)