ハノイの遊郭その4 カムティエン市場
ハノイの遊郭その4 カムティエン市場
今日は1940年代前後のハノイの遊郭「カムティエン khâm thiên」の様子を紹介します。
20世紀初め頃にはカムティエンには、たくさんのニャーハットNhà hát(料亭のような、芸者屋さんの様なところですね)があり、夜ともなれば、楽器の音や娼妓の歌う声、お客さんの声などで大変に賑わっていました。
ニャーハットでは、大きな宴会も開かれます。娼妓が商売をするため借りる部屋は「サムsăm」と言いました。
カムティエンの市場では、宴会をする人や芸者さんたちのために、おいしい食べ物や食材をたくさん売っていました。 豚肉、アヒル、鳥の丸焼き、ソーセージ、ハム、生ハム、タケノコ、春雨、魚の浮き袋、イカ、フカヒレにキノコもあります。
近隣の村では、ドンラン村の空芯菜、サーダン村やトークアンのえびや魚、マイドン村の水牛の肉、ホアンマイの酒、トゥキーのブン(米の麺)、ケールーの落花生の飴やチェー、ケーモーの豆腐などが作られて、市場で売られました。
天秤棒の売り子は、「フォーオー(フォーだよ)」とか、「あたたかいバインミー」、「腸詰めのおこわ」、「もち米シュウマイ」などを声を上げて売り歩きました。また、屋台では「スイカオ(ぎょうざ)」やワンタン麵が売られて人気を呼びました。
参考:2010,Giang Quân “Chợ Khâm Thiên”,「CHỢ HÀ NỘI XƯA VÀ NAY」
写真は昔のニャーハット vietbaoより